志賀50k

勝てる人間、負ける人間。

私には未だ勝てるだけの実力は備わっていないようです。
OSJ志賀トレイル50k。痛恨のコースミスに
よりほぼ確実だった優勝を目前のところで逃しました。

結果3位 5時間59分


昨夜からの雨は一時止んだが地面はどろどろ。
時折雨が強くなる場面もあった人生初雨のトレイルレース。

ゆったりとしたスタートから積極的に前にでて、レースを作ります。
飛び出した2人で競り合い、前半一山をこえて第一チェックポイントはトップ通過。
前半半分を2時間20分弱で予定通りのペース。
調子も悪くない。こんなときこそ体の変化をチェックし何が必要かどうすれば最善かを考えます。


そこからが難所の横手山までのハードなトレイル。
昨年はここのタイムロス、体力消費がレースに響いていました。
今年は地面はかなりマッドで、足がとられます。
スリップを繰り返し下りで一度転倒、ふくらはぎがつってしましました。
今後何度も転んでしまうと、後半にダメージが残ること考え
無理に飛ばさずに、正確に下っていくことを意識。
泥に足を取られながらアップダウンを繰り返し、疲労から次第にパフォーマンスが
落ちていくことを感じます。そんな中でも補給のタイミングには細心の注意を払い
前へ前へ。
後ろの選手は気になるが、先頭で一人旅。山の音、動物の声、自分の心拍音、足
音。
そこにあるのは山と自分のみ。私の一番好きな感覚になれる時間です。

横手山のチェックポイントをやり過ごし後はゴールに向かうだけ。
後ろとの差も心配するほどではなさそう。
そして今回はここからをメインに考えていました。
いままでは抑えて抑えての走り。ここからゴールまで為に温存してきました。
温存してきた体力を放出するようにロードを含むコースではフォームに気をつけな
がら
ペースを上げ、時計で時速を確認しながらレースを進めます。

そして今回のポイント。
ロードからトレイルに入り、ゲレンデを走りますがコースを示す矢印が見当たらな
い。
しばらく周辺を探すと裏返って倒れている看板を見つけました。
しかしそこは分岐する道が有り、どちらにいっていいかわからなくなりました。
酸素の足りない頭で必死にコースを思い出そうとしますが明確な解決も無く。
結局間違った道に進んでしまいました。
疑心暗鬼になりながら間違った道を進み、ロードに出たところで間違いが確信に。
登り返したゲレンデは今回で一番つらい登りとなりました。
20分程?ロスし、ルートに復帰した後は今まできっちり刻んできた補給を取る気に
もならず。
後はふらふらとゴールに向います。
間違いに気づいたとき、リタイヤしようかと思いましたが残り数キロ、ここまでの
道を無駄にできません。
体はまったく動きませんがゴール間際最後の上り坂を進みます。

ふと後ろを見るとチームメイトの忠がいました。
残りは900mの表示。抜かれたくない。動かない体に鞭を打ちます。
明らかに狙ってきている忠。後ろを確認しながらラストに備えます。
最後は2人のゴールスプリント。50k走ってきてあのスプリントができるのは
きっと数える程しかないでしょう。(笑

結果は結果。
残念ながら前日の27kに続き、インサイドアウトの優勝はなりませんでしたが
エイジ別も含め2日間でかなりの存在感は出ていました。
志賀のロングトレイルを走りきり、今回のテーマだったフォーム、補給、ペース配
分。
全てがうまくいった事が大きな自信となり実力もついてきていることを実感。
胸を張って表彰台に上がり、気がつけばOSJシリーズ初入賞。

家までの帰り道レースを振り返ってみるとまだまだ私には足りないことだらけ。
きっと勝ってしまったらこの反省は無かったでしょう。
まだまだ強くなれそうです。


p/T.Ihara


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