ご報告

突然のご報告申し訳ありません。

此の度、約5年間在籍しておりました、YKK陸上部を引退する事にしました。

今まで応援して下さった方々、支えてくれた家族、仲間、そして長い間心配と迷惑

をかけました両親には本当に感謝の気持ちでいっぱいです。


中学卒業から親元を離れ、陸上競技を本格的に始めて10余年。

本当に色々な事がありました。

嬉しかった事、悲しかった事、悔しかった事。

振り返ってみると悔しかった事ばかり思い出され、決して平坦な道を進んでは

きていないと実感します。しかし辛かった時も嬉しかった時も周りには誰かしら

居てくれた気がします。それらはおそらく陸上という道に進まなければ

出会わなかったであろう縁ばかりです。


その中で陸上を始めた頃に言われた事があります。

余計な枝を切り、ただ真っ直ぐ高く伸びる樹になれと。

非常に競技人口の多い種目です。

そこで一番になりたかったら余計な物には目もくれず、

ただただ高みを目指さないといけないとのことでした。

実際、出会って来た人の中で、本当にこれしかない!って人は強かったし

そういった選手が世界に飛び出し時代を作ってきたと思います。

しかし私は高い木よりも、枝葉の多い大きな樹を目指そうと思ってしまいました。

実際いろんな事に手を出してきたつもりです。

きっと競技の障害になるだろうなという事もあったと思います。

結局高みを望む事はできませんでした。


競技中心の生活から離れて一週間。ここのところ夢を見ます。

大勢の応援の中で楽しそうに走っている夢です。

朝起きるとちょっと切ない寂しい気持ちになりますが、後悔からではないと思っています。

引退を監督に告げた時、思いのほか清々しい気持ちでした。それは今も変わりません。

未だ若いのにと言われる事もありますが、若いからこそ開ける可能性があると思っています。

もう気持ちは新しい方向へと進んでいます。

これからも走り続けていくつもりですし、準備も始めました。

どんな世界が待っているのか。わくわくしながら色々と模索していきます。

今までありがとうございました。そしてこれからもよろしくお願いします。

小出 徹